洗濯機の下にある台を洗濯パンや洗濯防水パンなどと呼んだりします。このページではそんな洗濯パンの設置方法についてDIYスクールでお教えしている内容を元に紹介します。
洗濯パンを自分で取り付けたいと思っている方は是非参考にしてください。
洗濯パンの種類とおすすめ
まず洗濯パンにはいくつか種類があり、それによって使い勝手や設置できるか否かが変わってきます。
ご自身のニーズやお家の状況に合った防水パンを選びましょう。まずは洗濯パンのサイズです。
次に洗濯パンの高さです。高さに関しては通常、高さの高いものをおすすめしております。その理由はメンテナンスのしやすさにあって、パンの高さが高いと洗濯機とトラップとの隙間が大きくなり、トラップの清掃がしやすくなります。
ただ、高さが高くなる分、洗濯機の給水を行うための水栓の高さが低いと洗濯機と干渉してしまう可能性があります。特に年式の古い家の場合は洗濯機用の水栓の位置が低い傾向がありますので心配な方は洗濯機の高さと水栓の位置を計ってから洗濯パンを選びましょう。
用意するもの
- 洗濯防水パン本体(水栓の位置が高ければ高い方がいい)
- トラップ(今回は縦型、床下の高さが低い場合は横型になります。)
- アキレスジョイント
(講座では半透明のブルーのものを使っていますがグレーの柔らかいものの方が使いやすい。) - 排水管
(現場によって異なる場合がありますが洗濯パンはほとんどの場合でVU50) - 必要に応じて各種塩ビ接手
- 塩ビ管用接着剤(今回はエスロン)
- 塩ビ用パイプソー
- トップ工業モーターレンチ(洗濯パン用工具なら他のものでもOK)
他にも必要に応じてインパクトドライバーや丸ノコ、ビス、合板など必要な場合があります。
状況確認
まずは現場を確認して、設置の向きなどを検討します。
洗濯パンの設置には床を開口する必要がありますがその開口する場所で洗濯パンの向きが決まります。
それを決定づけるのが「火打ち」の場所です。
火打ちとは木造の床組で、地震や台風時に発生する水平力による変形を抑える斜材です。
この火打ちがある部分には洗濯パンの排水パイプを通せないため、火打ちが入っているかどうかで洗濯パンの向きが決まります。
また、下地である根太の向きや間隔も把握する必要があります。トラップを設置するために根太1本は開口時に切断しますが、強度が下がるため無駄に下地を沢山切らないようにしましょう。
墨付けと開口
下地の根太は一般的には1尺(303mm)ピッチで入っています。
下地センサーを持っている方を下地センサーを使います。下地センサーがない場合はクッションフロアを剥がして既存の釘の跡を見て確認しましょう。
防水パンの向きが決まったら仮置きしてトラップが来る位置に十字の中心線を書き、センターを出します。
先ほどのセンターから少し大きく四角の線を書き、丸ノコで開口するラインを書きます。
丸ノコを使って線に沿ってトラップより少し大きめの穴を開けましょう。
開口出来たら洗濯パンを置いて位置が合っていることを確認します。
配管
新しく繋ぐパイプの取り回しを決め、既存の排水パイプをカットします。
メジャーで測りながら開口部分の中心にトラップが来るように位置の確認、微調整をします。
トラップに繋がる排水管を必要な長さでカットします。排水管にも色々なサイズがありますが洗濯パンの場合はほとんどの場合でVU50です。
エスロン接着剤でトラップと排水管を接続します。
既存の排水口の穴は木にならなければそのままの状態でクッションフロアを敷いてもいいですが、気になる方は埋めましょう。
埋める方法は色々ありますが今回は増し張りされた床の増し張りされた15㎜分だけマルチツールで切り取ってコンパネをはめ込みました。
洗濯パンの組み立て
洗濯パンとトラップを接続します。まずは手で回るところまで回してから専用工具で回します。
洗濯パン本体をビスで固定する前にトラップとパンがしっかりと取り付けできているか、斜めになっていないかを十分に確認しましょう。
問題なければ洗濯パン専用工具で本締めします。講師はトップ工業のモーターレンチを使っています。
このレンチは本来はメッキパイプを回すのに使う工具ですが洗濯パンにも使えるようになっています。(Amazonの評価もかなり良いです。)
説明書を確認しながらトラップの中身を組めば完成です。